いでは文化記念館の企画展示
「羽黒山を下りた仏たち」の記念講演会が開かれました。
リラックスした雰囲気の中
講師の渡邉真吾先生による「仏像のみかた」に
会場がひきこまれました。
実にわかりやすく、仏像のみかたが一変する
興味深い講演でした。
仏像の全体像が話される中では
なるほど、そうだったんですか〜!という新知見も。
たとえば、仏像の始まり、つまり釈迦は初めどのように表現されたか
といえば、ストゥーパ(仏舎利・塔)と菩提樹で表されたのだそう。
その他、仁王像の筋骨隆々な表現はギリシャ神話のヘラクレスにあり
などなど。
講演の後は企画展示室にてギャラリートーク
仏像ひとつひとつを解説していただきました。
なかでも「羽黒独特の表現かもしれない」
というのが、この聖観音菩薩像。
何が独特かといえば、その身なりです。
ふつう菩薩像は貴人の姿で表現されるそう。
なぜなら、菩薩とは釈迦が悟りを開く前の修行時代
つまり王族だった姿をあらわすから。
つまり、装飾された身なりが常なのです。
しかしこの聖観音菩薩像も、正善院の菩薩像も
衣のほかにアクセサリーがありません。
いいかえれば、如来と同じ姿なのです。
ここが特徴的なのですね。
その後も質問などにお答えくださった
渡邉先生、本当にありがとうございました。
ご来場いただいたみなさま、どうもありがとうございます。
企画展示室は、11月8日まで同展示が開催されています。
ぜひこの機会にご来館くださいませ!